ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

『グリーンルーム』を観た

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↑の記事でも触れている『グリーンルーム』を観に行ってきました。昨日夕方にNetflixで同じ監督の前作『ブルー・リベンジ』を観て「こりゃ面白い!」と思い急遽シネマカリテに行くことにしたんですよね。

前作は「ブルー」で今度は「グリーン」…どういうことなん?と思うんですが、green roomって英語で楽屋のことなんだそうです。全然知りませんでした。こうなるとRGBという流れで次は『レッドなんちゃら』なんですかね。

『グリーンルーム』の主人公パットを演じるのは去年亡くなってしまったアントン・イェルチン。『スタートレック』シリーズ全然観てないんで彼のことはあまり知らなかったんですが、なかなかいい面構えをしています。

映画の内容はというと、まあシンプルで、ネオナチ集団の巣窟に閉じ込められてしまったパンクバンド“エイント・ライツ”の脱出劇というお話。エイント・ライツはフガジとかマイナー・スレットが好きな人たちなんですけど、ライブでデッド・ケネディーズの「ナチ・パンクス、ファック・オフ!」を歌ってしまって顰蹙を買う。このシーンは笑いました。パットだけ「なんかやばくね?」って感じでキョドってるんですよね。

あまり知らない人に雑に説明しておくと、パンク(ロックもか)って基本的には左翼的な思想を持った人が多いんですけど、一部にとてつもない右翼の人たちがいるんですよ。エイント・ライツのメンバーはデッケネ(デッド・ケネディーズ)をカバーするぐらいだしマイナー・スレットとかフガジが好き(ただしこのあたりを好きな人には右のほうに行ってしまう人もいるらしい)みたいだからまあどっちかつーと左よりなんだろうけど、そんな人がこんなオレゴンの奥地の狂信者たちに閉じ込められたら…本当にありそうなだけに怖い話です。怪物とか目の見えない元海兵隊のジジイに襲われるよりもリアリティがある。

つーかこんなところに紹介したモヒカン野郎のバカさ加減がすごいですよ。しかもこいつ、エイント・ライツのメンバーが散々ドイヒーな目に遭ったというのに終盤ではのんきに掃除機とかかけてますからね。モヒカン×掃除機って、なんだよこの絵面は。こんなん考えつきそうで考えつかないぞ。監督のジェレミー・ソルニエ、こういう微妙なユーモアをぶち込んでくるあたりもにくいですね。

『ブルー・リベンジ』でもそうだったんですが、この監督は人体破壊とか痛みの描写にこだわる人で、見てて「いやーやめて!」となるシーンが何度も出てきます。『ブルー・リベンジ』では足にぶっ刺さったボウガンの矢を抜くシーン(よくある展開だけど、メイクがリアルだし役者の演技がうまいんだ)で悶絶しましたが、今回は腕を白菜のように刃物でざく切りされるシーンがあって「ぎゃああああああああ!!!!!」と歓喜の叫びを上げそうになりました。これね、中途半端に切られてるから嫌なんですよ。ある意味切り落とされるより嫌。しかもこれ、生きて帰ったところで絶対腕の機能を果たしそうにないし…。傷口の見せ方とかも本当にしつこくて、「何回も見せんな!…いやもう一回!」と青汁CMの八名信夫に憑依されちゃいましたよ。

 

 

とにかく全編に緊張感がみなぎっていて、次はどんな嫌なことが起きるんだろうとワクワクさせてくれるという意味で、これは圧倒的に正しいホラー映画。某盲目のジジイが出てくる映画には全然ワクワクしなかったという人もこちらは気にいるんじゃないでしょうか。

前作『ブルー・リベンジ』と比べると少し物語の深みに欠けるかなとは思うし、あんだけ腕ざく切りにされたのに後半やたら元気だな(ざく切りにされた腕の処置がまた雑で笑えるんだけど)とか、いろいろ気になる部分もあるんですけど、週末深夜に新宿の小さな映画館で観るには最高の作品!(ニュアンスわかるだろうか)というのは間違いないです。お客さんも満員で、隣りのカップルが「結構怖かったね〜」と言っていたのが印象的でした。

というわけで早くも今年ベスト5候補の1本が出てしまいました!海兵隊じじいの映画が物足りなかった!という人は是非!(しつこい)。それから前作『ブルー・リベンジ』も素晴らしいので是非!(主人公を演じているメイコン・ブレアは『グリーンルーム』にも出てます)