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ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

『ドント・ブリーズ』を観た

外国映画

www.dont-breathe.jp

親と決別し、街を出るため逃走資金が必要だったロッキーは、恋人のマニーと友人のアレックスと一緒に大金を隠し持つと噂される盲目の老人宅に強盗に入る。だが彼は、目は見えないが、どんな“音”も聞き逃さない超人的な聴覚をもつ老人──そして想像を絶する<異常者>だった。真っ暗闇の家の中で追い詰められた若者たちは、怪しげな地下室にたどり着く。そこで目にした衝撃的な光景に、ロッキーの悲鳴が鳴り響く──。彼らはここから無傷で《脱出》できるのか──。(公式サイトより)

 Twitterで褒めている人を見かけたし、町山智浩さんも薦めていたので観たのですが、正直期待し過ぎました。

 ホラー映画を劇場で観る時ってね、周囲の人たちがビビりまくってるのを感じるのが楽しいんですよ。もちろん僕もちょっとはビビりますけどね。この『ドント・ブリーズ』も途中までは“あぁ、怖いことが起こりそうだなあ、どうなっちゃうのかなあ”とドキドキしてましたよ。

 でもいざジジイが暴れ出してもそんなに怖くないんですよね。“あぶねえ!”て思うぐらいで。僕はこれ、ホラーっていうよりもアクションというかサスペンスに見えたんですよ。町山さんがほのめかしてた地下室のアレだってね、“いや、そういうの知ってるよ”っていう。人によってはこれがアレのオマージュだとかって喜べるんでしょうけど、僕にとっては元ネタ(らしき映画)の良さを再確認しただけに過ぎず。

 僕は地下室のシーンにもっとおぞましいものを期待したんですよ。もちろん映画の中で描かれてることもおぞましいですよ? でもなんか、もっとあるだろうっていう。暗視カメラ風の映像も不思議なぐらい緊張感がないんですよ。“あぁ、だめだ、そっちにはジジイがーーー!”“志村後ろーーー!”ってみんな思うんですかね。僕は全然ドキドキしませんでしたよ。満席の劇場の他の客たちも全然ビビってなさそうで、退屈で退屈で。黒沢清の『回路』とかミヒャエル・ハネケの『愛、アムール』のほうがよっぽど客ビビってましたから。あとハネケつったら『隠された記憶』のアレのほうがよっぽど背筋が凍るから。って、比べるのもおかしいか。

 スティーヴン・ラング(『アバター』で脳筋軍人演じてた人)が演じるジジイがすげえしぶといのもねえ、もうお約束的にしぶといのは映画のタイプとして読めるから、もうちょっと意表をついたしぶとさを見せてほしいんですよ。あんだけ強いジジイだったんだからもっとちゃんと動けないようにしとけやボケって思う。わかってますよ、お約束だというのはね。

 あと犬。あれいらねえから。盲目のジジイだけだといろいろ厳しいから足した要素なのかもしれないけど、犬とねえちゃんの死闘とか超どうでもいい。ちゃんとジジイとねえちゃんのガチンコ勝負を見せてくれよ。駄犬はすっこんでろ。

 サム・ライミが製作陣にいるので、まあ『死霊のはらわた』みたいな「何もかもがいきすぎてて怖いけどなぜか笑える」みたいなところも目指したのかもしれないけど、『ドント・ブリーズ』はそんな境地に達してるように思えませんでした。ジジイのしぶとさとかでもっと笑わせてくれてもよかったんじゃないか。『死霊のはらわた』も『悪魔のいけにえ』も僕は爆笑したポイントがあったんですよ。『はらわた』は一度外に出たけど死霊に襲われ命からがら逃げてきたのにアッシュ(主人公)におもっくそビンタくらって死ぬバカとか、『いけにえ』はミイラジジイが金槌で女の子の頭をぽくぽく殴るとことかで涙が出るぐらい笑いましたけど『ドント・ブリーズ』にはそんな笑いどころもない。案外きまじめなホラーなんですよ。きまじめにしては大してこわくねーし。

 観る前は期待していて「今年のベスト10に食い込んでくるか」とか思ったけど全然そんなことはなかったです。宇多丸さんも褒めてたけどムービーウォッチメン聞いてもやっぱり“そうか、なるほど”とは全然思わなかったな。もうね、ただただ怖くない。でかい音出してビビらせるっていう手垢の付いた手法はもういいです。これだったら『REC●』で暗闇の中に出てきたわけわからんバケモノとかのほうが怖かったよ。

 まあ結局ハードル上げすぎたのかも。あんまり期待しないで観たらもうちょっと違ったのかもしれませんね。すみませんね、気に入った人は。僕は物足りなかったってだけなんで、気に入った人は観てみてくださいね。いろいろ言ってますがRANMARUがどうこうとかいう、関係者全員に不幸が降りかかればいいと思わされる糞寒いゴミ、産業廃棄物に比べれば10000000000000000000000000倍ぐらいは面白いですから。そんなカスと比べてどうすんだっていう話ではあるんですけども。

 この映画で一番よかったのは公式サイトの「どこに逃げようが、爺さんは全速力で追って来る!」というコピーですね。ジジイそんな速かったっけ?て思いますけど。まあ違う意味でジジイは早そうでしたけどね。

Don't Breathe (Original Motion Picture Soundtrack)

Don't Breathe (Original Motion Picture Soundtrack)