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ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

『エベレスト 3D』を観た

f:id:q050351:20150604170907j:plainEverest/アメリカ/121分

監督:バルタザール・コルマウクル
脚本:ウィリアム・ニコルソン、サイモン・ボーフォイ
撮影:サルヴァトーレ・トチノ
編集:ミック・オーズリー
音楽:ダリオ・マリアネッリ
出演:ジェイソン・クラークジョシュ・ブローリンジョン・ホークスロビン・ライトサム・ワーシントンキーラ・ナイトレイエミリー・ワトソンジェイク・ギレンホール ほか

1996年、春。ニュージーランドの登山ガイド会社によって世界最高峰エベレストの登頂ツアーが企画され、医師で登山経験豊富なベック(ジョシュ・ブローリン)や前年の雪辱を期す郵便配達員のダグ(ジョン・ホークス)、著名なジャーナリストのジョン・クラカワー(マイケル・ケリー)、そして紅一点の日本人女性登山家・難波康子(森尚子)ら世界各国から8人のアマチュア登山家が参加した。彼らを率いるのはベテラン・ガイドのロブ・ホール(ジェイソン・クラーク)。一行は標高5000m超のベースキャンプに滞在しながら、1ヵ月かけて身体を高度に順応させていく。その間、ベースキャンプは多くの商業登山隊でごった返し、様々なトラブルが発生していた。そんな中、ロブ・ホールは別の隊を率いるスコット・フィッシャー(ジェイク・ギレンホール)と協調体制を取ることで合意、互いに協力しながら山頂を目指すのだったが…。(allcinemaより)

 チネチッタにて3Dで鑑賞。

 まあ、キャストが豪華ですよね。でもこの映画ではその豪華さをあまり享受できないというか……顔はほとんどゴーグルとかで隠れてるし、吹雪も吹くので誰が誰だかわかりません

 しかも登場人物がとにかく多いので、途中で「マイクって誰だっけ?」とか「アン・ドルジェ? 朝青龍となんか関係あんの?」と混乱してきます。でもこれは仕方ないんですよね。なんせこれは1996年に起こった事実をもとに作られた映画なので。

 映画の半分ぐらいは、エベレストに登頂するまでの準備期間とか、こいつはこういうやつでという紹介描写が中心です。退屈したのか、僕の右のほうに座っていたカップルの男のほうがスマートフォン取り出して画面光らせてたのにイライラしました。ぴったり隣りじゃなかったからまだよかったけど。

 それにしても、登頂するにはまず1ヵ月もかけて身体を慣らしていかないといけないなんて全然知りませんでした。ロブが説明するように、高度8000メートル以上の場所というのは本来人間が生存できる環境じゃないんですよね。「山ヤベェ」と心の中でつぶやきました。てかこんなとこになんで行きたがるんだよ、と思ってしまいました。そこに山があるから、と言われてしまえばそれまでなんですが。

 とりあえずですね、この映画、悪くはないんだけど地味です。やはり10年も経ってない事実を映画にしているわけなので、過度な脚色はできなかったのかも。それでも、本作に出てくるジョン・クラカワーは映画を批判してたようですが。ちなみにこの人はショーン・ペンが撮った『イントゥ・ザ・ワイルド』の原作者であったりもします。

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 あと、これは映画そのもののせいではないけど、迫力あるシーンはほぼすべて予告編に入ってます。まあ映画館の大画面で観るとまた違うんですけどね。嵐のシーンの音の凄さはやはり劇場ならではなのものですし。山の場面からしゃくれキーラ・ナイトレイが喋るシーンに切り替わった途端、ものすごく静かになったような気がします。

 ただ、お金の問題なのか技術的に難しいのかどうかはわからないけど、山頂のシーンのライティングがいかにも「スタジオで撮って背景はグリーンバックです」って感じだったのがちょっと……このあたりはやはりハリウッドの技術を持ってしても難しいんですかね。

 観ていて思い出したのは、日本の『剱岳 点の記』という映画です。これも確か実録ものなんですが、本当に山に登って撮ってるだけあって説得力のある映像になっていた。『エベレスト 3D』と似ているのは淡々としてるところですが、予算が少ないであろう(おまけに山の高度もこっちのほうが全然低いはず)『剱岳』のほうがなんとなく「映画を観た!」という感慨を強く覚えました。 

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 『エベレスト 3D』は確かに悲惨なことが起きてるんですけど、「へえ、そうなんだ」としか感じないんですよね。手を抜いてるようには見えないのに、なんだか食い足りないものを感じる。登場人物が多すぎて誰かに感情移入しにくいからなのかもしれません。ロブと嫁(しゃくれ)のやり取りも全然泣けない。僕が気になったのは、キーラ・ナイトレイの鼻水が口に入っていたことだけです。

 あと、ジェイク・ギレンホールに期待してる人は割りとがっかりするかもしれません。彼はこの映画では胸毛を出してるだけです。というと言い過ぎか。ていうかギレンホールのイケメン感も防寒服とひげで全然享受できず。

 でも山が大好きで、この遭難事故のことについて詳しくて、胸毛マニアの人ならこの映画を楽しめるのかもしれません。