ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

第96回「『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観た」

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Mad Max: Fury Road/アメリカ/120分

監督:ジョージ・ミラー
脚本:ジョージ・ミラー、ブレンダン・マッカーシー、ニコ・ラソウリス
撮影:ジョン・シール
編集:マーガレット・シクセル
音楽:ジャンキーXL
出演:トム・ハーディシャーリーズ・セロンニコラス・ホルト、ヒュー・キース=バーン ほか

石油も水も尽きかけ荒廃した世界。愛する家族を守れなかったトラウマを抱え、本能だけで生き長らえている元警官、マックス。ある日、資源を独占し、一帯を支配する独裁者イモータン・ジョー率いるカルト的戦闘軍団に捕まり、彼らの“輸血袋”として利用される。そんな中、ジョーの右腕だった女戦士フュリオサが反旗を翻し、ジョーに囚われていた5人の妻を助け出すと、彼女たちを引き連れ逃亡。裏切りに怒り狂うジョーは、大量の車両と武器を従え、 容赦ない追跡を開始する。マックスもまた、この狂気の追跡劇に否応なく巻き込まれていくのだったが…。(allcinemaより)

109シネマズ川崎にてIMAX 3Dで鑑賞。

ヒャッハー!準備はいいかい!?

 ……といいつつ、『マッドマックス』シリーズにそれほどの思い入れはなかったりする僕です。母さん、あの麦わら帽子、どこにいったんでしょうね。

 『マッドマックス』といえば、僕が小学生の頃ぐらい(1980年代)まではよくテレビで再放送されてた気がします。でもその内容は断片的にしか覚えてなくて、『北斗の拳』の元ネタということで有名な『マッドマックス2』よりは、『マッドマックス』でマックスが非情な復讐鬼になるところしか記憶にありません。あとはこれも有名ですけど、スタントマンが死んだと噂になったシーンですね。実はこれはガセネタで、最近そのスタントマン来日してましたけどね。

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  ただなんというかなあ、感想としては「ふーんそうかあ」ぐらいのもので、やっぱりリアルタイムで観てないとあんまり響かないのかなと思いました。ちなみに『3』については……まあいいや。

 というわけで、今回の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(なんのこっちゃなタイトル)も、「まあDVDとかでいいや」と思ってたんですけど、渋谷駅の壁面ででっかく宣伝されてるの見て気が変わっちゃったんです。超単純。チョロいなあ俺。でもあの壁面広告って意外と効きませんか? あの壁面にたくさん剛力彩芽がいたら、好きになっちゃうかもしれませんよ。

 いつになったら映画の感想が始まるんだ、ということになりそうなので、まず言っておきましょう。今回の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、面白いです。おわり。

 

 そういうわけにもいかないか。でもねえ、この映画、そんなにアレコレ語るようなものでもない気がするんですよ。基本的に、「食う寝る遊ぶ逃げる追われる戦う」だけの映画ですから。それでいて、全編高カロリー。相当な予算をかけてるせいか、ものすごくゴージャスなビジュアルが画面いっぱいに広がります。悪趣味と震えるようなかっこよさが交互にせめて来るというか、食い物に例えると、くさやとオージービーフが挟まったビッグマックを食べてるような感じですね。もうね、レタスとか入ってないから。

 監督のジョージ・ミラーがもう嬉しくて嬉しくてたまらないって感じで撮ってるのが見えます。予算が増えても、核にあるスピリットみたいなのが全然失われてない。もうね、悪役のイモータン・ジョーもジョージ・ミラーが演じればいいんじゃないかなって思ったぐらい。

 役者について。正直、メル・ギブソンに代わってマックスを演じたトム・ハーディはそれほど目立たないというか、この映画の世界観に喰われてます。今この便所の落書きを書いてて思ったけど、実は本作の主役ってマックスでもシャーリーズ・セロン演じる女戦士フュリオサでもなくイモータン・ジョーでもなく、映画の世界観そのものなんじゃないかと……いや、要するにその世界観を作ってるジョージ・ミラーなんじゃないかと。実質的に、「監督・脚本・主演・イモータン・ジョー・母乳:ジョージ・ミラー」なんじゃないかと。ジョージ・ミラーの手のひらの上で転がされる2時間なんですよ。マックスでさえも添え物になっちゃうんですよね、これだけ強固な世界観があると。

 故に、俺はかっこいいマックスが観たいんだよ!という人からするとちょっと物足りないかもしれません。でも個人的にはトム・ハーディのマックスも好きですけどね。特に、あるシーンで親指立ててふっと笑うとこ。あと、ネタバレになるから言えないけど最後のアレ。アレは卑怯!2時間近くジョージ・ミラーに屠られて、あぁ終わりか、ようやく息がつけるなと思ってるとこにあの締めですよ。かっこよすぎるだろ。最後にはやっぱりおいしいとこ持っていくのか。

 あとニコラス・ホルトが白塗りで台無しになってる件ですけど、最後まで見ると全然台無しじゃないことに気づきます。ニコラス・ホルトは白塗りでもかわいい。というか、役柄的に余計にかわいい。僕は『X-MEN』シリーズよりこっちの彼の方が断然好きですね。

 それからこの映画は全編狂ってるんですけど、特にあのサブマシンガンとか撃ちまくるキチガイ。あいつのセリフとか立居振舞いとか最高でしたね。それとギター野郎。イモータン・ジョーの配下には、音楽担当の車があるんですよ。太鼓をいくつもくっつけた特注車。で、その前に宙吊りになったギタリストが乗ってて、そいつのギターには火炎放射器がくっついてて、時折炎が飛び出るんですよ。戦意高揚のためなんでしょうけど、全然意味がわかんねえ。てか、無駄。狂気が一周回って笑えるところまでいってますけど、ほんとジョージ・ミラーあんたいくつだよ? と小一時間問い詰めたいですね。こんな2時間ずっとデスメタル聴かせるような映画作る70代ってなんなの?

 小ネタでいうと、途中で植物の種が出てくるシーンがあって、あれは『北斗の拳』の「種もみじいさん」を思い出しましたね。

 そうそう、音楽もかっこいいです。ジャンキーXLってこんな感じでしたっけ? 思ってたよりも映画音楽してて、ビートとベースラインしか作ってないんじゃないかと勘ぐってしまう。実際そうなのかな。オーケストレーションは別人が作ってるとか。途中でちらっと流れるヴェルディの「レクイエム」もいいですね。

 と、例によって何のまとまりもないクソみたいな感想を述べてきましたが、バイオレンスが苦手じゃない人には文句なしにオススメできる1作です。「アホだなあ」「まったく、しょうがねえなあ」と思いながらニヤニヤして観たいですね。映画館にはリアルヒャッハーみたいな白人の人とかいましたけど、一緒にビール飲んで肉食いながら鑑賞したくなっちゃった。昔『バタリアン』がテレビで放送された翌日に「昨日『バタリアン』観た?」って学校で盛り上がったもんですけど、ゆくゆくはこの『マッドマックス』最新作が地上波放映されて、翌日「昨日観た? 『マッドマックス』」って会話する男子中学生とかが出てきたらいいな。

 ちなみにこの映画、3D効果はかなり薄いですしIMAXカメラで撮影してるわけでもないので、2Dで十分かと思います。ただ、スクリーンはでかい方がいいでしょうね。それにしても、このあと2作ぐらい作る予定らしいけど大丈夫かな……これは超えられないんじゃないだろうか。