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ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

第82回「空気が読めない」

 先日職場の人たちと酒を飲んだ。なかなか楽しかったのだが、こういう場ではいつも自分のコミュニケーション能力の下手さを痛感する。

 といっても、始終黙っていたわけではない。むしろ中心になって話し、ウケていたこともあったと思う。ただ、これはもう毎回のことなのだが、酒を飲んで多少多弁になる僕は、つい余計なことまで話してしまうのだ。

 別に女性にセクハラ発言をするとか上司にタメ口を聞くとか、そういうあからさまなやらかしではない。“あ、今なんか微妙な雰囲気になった”っていう、あの感じ。「静かな人だと思ってたけど、案外話すし面白いじゃん。もっと喋ればいいんだよ。素を出しなよ」と言われて、本当に素を出すとやはり失敗する。なので、やっぱり貝のように黙っておこうとする。聞き手に回ろうとする。すると今度は「大丈夫? つまらない?」と気をつかわれる。

 ちょうどいいのは、たまに自分の意見を挟みつつ人の話を聞くことだと思う。でもそれは非常に難しい。少なくとも僕にとってはものすごく高度なテクニックに思えるが、まともな社会人は皆そういうスキルを自然に身につけているようで、劣等感に苛まれる。

 今回のように、友だちというほどではない人たちと酒を飲む機会があると、大体の場合事後に「脳内反省会」が行われる。「あれはウケなかった」「あれは嫌味に聞こえたと思う」「自分の歳であんなことを言うべきじゃない」その他もろもろ。時には頭を抱え、「レイジング・ブル」のジェイク・ラモッタみたいに壁を殴りながら「俺はなんて大馬鹿野郎なんだ!!!」と叫びだしたくなることもある。

 別に遺伝子のせいにするわけではないのだが、うちの父親の家系は皆コミュニケーションが下手だ。というか、世間一般的に観てコミュ障な僕から見ても“これはひどい”と思う場面が多々あった。例えばうちの父親はうちの母親の両親とほとんどまともに話ができなかったし(子供心にも“もっとちゃんと話せよじいちゃんばあちゃんと”と思っていた)、父親の弟はうちの母親に話しかけられても目を合わせず返事もしないというようなことがあった(今は改善されている)。

 こういう環境で育ったことは、少なからず自分の性格にも影響していると思う。だから僕は、自分の子供にはこんな性格を受け継いでほしくない。いや、子供を作る相手もいないし育てる経済力もないからそんな心配しても無意味なんだけど。僕は考えすぎなんだろうか。

 それにしても、みんなどうしてあんなに「空気を読む」ことが上手なんだろう。僕から見れば世の中の人たちは皆超人に見える。