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ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

第74回「『おんなのこきらい』を観た」

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日本/80分

監督:加藤綾佳
脚本:加藤綾佳
撮影:平野晋吾
編集:加藤綾佳
音楽:ふぇのたす
出演:森川葵、木口健太、谷啓吾、井上早紀、加弥乃、松澤匠 ほか

OLキリコ(森川葵)は、かわいい食べ物を食べ過ぎては戻してしまう過食症女子。職場の男性陣にはもてはやされ女性陣からは嫌われているが、女性の価値はかわいいことだと信じて疑わない。そんなキリコはバーで勤務するユウト(谷啓吾)に好意を抱いていたが、彼とは友達以上恋人未満の中途半端な状態が続いており……。

 シネマカリテで鑑賞。

※中盤ぐらいまでネタバレしてます!

 もともとは「MOOSIC LAB 2014」というイベントで準グランプリ、観客賞、最優秀女優賞、男優賞を受賞した作品で、上映する度好評を博していたことから異例の単独公開となったそうです。

 監督の加藤綾佳さんと撮影の平野晋吾さんはともに映画美学校卒だそうですが、本作は美学校のイメージにそぐわない(偏見)ポップな作品です。

 主演は森川葵さんという人で、僕は全然知らなかったんですけど、宮藤官九郎が脚本を担当したドラマ「ごめんね青春!」に出演されていたらしいです。他のキャストの人についても全然知りませんでしたが、松澤匠さんは本作と同じ日に観た『味園ユニバース』にも出演されてました。『味園』ではわかりやすいDQNを演じてましたけど、本作では割りとまともな若者役です。

 で、感想に入りたいんですけど…実は僕、この映画のストーリーをしっかり把握できておりません。細かいセリフとか伏線をかなり見落としている気がします。といっても映画がつまらなかったからではありません。

 実は観に行ったのがバレンタインデーの舞台挨拶付きの初日で。加藤監督、森川さん、木口健太さん、音楽を担当し出演もされていたふぇのたすのメンバーが来られてたんですね。で、トークが一段落したところで「バレンタインデーにちなんで、抽選で3名のお客様にチョコを手渡しで差し上げます」ということになりました。

 抽選は森川さん、木口さん、ふぇのたすのヴォーカル・みこさんがくじを引いてそこに書いてあった席番号に座っていた観客にチョコを渡すという形で行われました。森川さんが男性に渡し、木口さんは男性を当てたせいか加藤監督にプレゼンターを譲り、最後にみこさんが番号を読み上げました。

みこさん「Eの…」

僕「あっ俺の列だ」

みこさん「…9!」

 

ファッ!?

 

俺じゃねーか!!!!!

 

 とりあえずすぐに立ち上がってチョコを受け取りに行きました。僕は学生時代に表彰とかされたこともないし、みんなの前に出たことといったら小学生時代授業中に金柑食ってて担任教師に「こんなバカな生徒は初めて見た」とぶん殴られ晒し者にされたことぐらいなもので、もう気持ちがふわふわワウワウで。

 そんな僕が大勢の人の目の前で、メジャーデビューするバンドのヴォーカルさんにチョコを手渡されるなんて。みこさんはなぜか渡す時に「ごめんなさい」と言っていて、なぜ謝るんだろう、むしろこちらが謝りたい…やっぱりなぜ謝るのかはわからないけど…などと考えつつも混乱したままチョコを受け取り(マスコミのフラッシュを浴びた気がする)、そそくさと自分の席に戻りました。

 羞恥・緊張・混乱のためか、スニーカーのかかとを踏んだまま(僕は映画観る時靴を脱ぐ事が多い)チョコを受け取ったことが失礼だったなと後悔しています。常識のない大人ですみません。

 というわけで、羞恥・緊張・混乱の余韻がずっと続いていた僕はなかなか映画に集中できなかったのです。

 さて、ここからようやく映画の感想です。といっても上記理由からやっぱり断片的にしか覚えてないんですが。

 まず主人公のキリコ。見た目がもともと可愛いのは勿論、視線の使い方、声の出し方、そして着ている服…このあたりがもう「あざとい…だが許す!」と江田島平八ばりの気迫で言い切りたくなるほど「かわいい」のです。

 顔が可愛いとか上目遣いとか甘える仕草とかはまあわかりやすいんですけど、僕は特に彼女の服の着こなし、ここに惹かれました。以前つきあっていた女性が「男ってバカだからこういう服の女にすぐなびくよね。こんな服着てる女みんなビッチなのに。かー、ペッ(痰)」と毒づいていた時のことを思い出しましたよ。

 実際にこの手の服装の女の子がビッチなのかはともかくとして、男の75%ぐらいは好きな格好だと思います。適度に色使いが淡く、適度にふりふり、そして適度に露出がある。キリコは可愛いので勿論この服装がハマっている。

 キリコは食べるものもかわいらしくて、「スイーツ(笑)」を地で行く女の子です。でもさ、「スイーツ(笑)」ってバカにしたって、こんな女の子だったら後ろの(笑)は取って「スイーツ(刀)」とかにしてもいい気分になりますよ。

 で、やっぱりストーリーの細かい部分は覚えないんですが、なんとなく流れを。

 キリコはよく行くバーのユウトと中途半端な関係を築いている。でも正式な恋人になれないのは、ユウトがちょっといい加減なこともあるし、キリコの「あざとさ」「身勝手さ」みたいなものを彼は見抜いているからでもある(ユウトはモテそうだから見抜けるんです。僕はモテないからコロッと落ちちゃうでしょう)。

 ところがー。そこにライバルが現れるんですね。キリコとはまたちょっと違ったタイプで、実はキリコよりもっとあざといタイプ。僕はこの子にもコロッと落ちる自信があります。もうやらせてくれたらなんだっていいよ。わんわん。

 そんな中、キリコは仕事の関係で再会した専門学校時代の同窓生・幸太のことが気になり始めます。しかし幸太は幸太で、「俺、あんたに簡単になびく他の男たちとは違うんで(キリッ」みたいなことを言い放ちます。

 これまで「かわいい」を武器にしてきたキリコの地盤が不安定になり始める…んですけど、この後幸太はなんだかんだでキリコにほだされちゃって、「ラーメン行こうよ」って誘われたら行っちゃったりするんです。しかもちょっと楽しそうやんけ!!! 他の男たちとは違うんじゃなかったの? って思うんですけど、でもさあ、わかるよ(急にタメ語)。

 うん、わかる。俺だってさ、まあネタ的に「コロッと落ちちゃうよー」とか上では書いたけどな、さすがに加齢臭が心配になる年齢にさしかかっているし、童貞なわけでもない。だから、「こいつ…自分のことかわいいって100%自覚してやがる! くそ、こんな女の思うままにはならんぞ」て防御を固めたりはする。でもさあ、現実的に、あんな可愛い子目の前にしたらそりゃあ顔もニヤけるよね。ラーメンなんか4杯ぐらい食ってやるよ。

 で、この後、キリコはユウトを例の泥棒猫に奪われます。泥棒猫にジン・トニックをぶっかけて(下着が透けて俺得MAX)キャットファイトが始まりそうになるのですが、ユウトが間に入ります。「あたしの方がずっとかわいいのに」「あたしの方がずっとずっと好きなのに」と泣きながら訴えるキリコに、「お前のそういうとこが嫌」と突き放すユウト。

 ここのキリコの言動はかなり痛いんですけど、「まあ実際かわいいしなあ」ということもあって、「この子って良くも悪くも素直なだけなんだな」と思いました。ブスが言ってたら鈍器で殴られそうな発言ですが、実際かわいい子が言ってしまうと「まあ事実だしなあ」ってなっちゃうんですよね。だってハゲ散らかってるおっさんがフサフサの20代の青年を引き合いに出して「私の方がずっとハゲてるのに!」てわめいてても、「まあ事実だしなあ」ってなるし、「この子ってよくも悪くも素直なだけなんだな」って感じるでしょ? あれ、なんか俺いろいろ間違えてる気がしてきた。

 で、この後キリコは過食症をさらに悪化させて自分で自分を追い詰めてしまいます。ちゃんと物語を追えてないので、彼女がどんどん悪い方向へ行く理由がもうひとつ読み取れてないんですよね。自分のせいなんですが。外見はいいけど中身がからっぽという自己認識・嫌悪があるからかなあと思ったんですが、これはちょっと男性的な理屈優先の感覚かなあとも思うんです。そんな単純な理屈で女の子は生きていないんじゃないかと。

 この映画へのコメントで「女子が保健室に集められて性教育の授業を受けている間に、男子はこの映画を観たらいいと思う」ってものがありましたけど、観ても男子には女の子についての謎が深まるだけでしょう。でも男にとって、女の子はわかんないからこそ怖いし魅力的でもあるんです。痛い目に遭うかもしれないとわかってても手を出してしまうし、「あんな見え見えなバカ女やめときなよ」って言われても惚れちゃう時もあるんです。だって男なんてそんなもんだから。

 余談ですが、観ていて思い出したのは、とある友人の彼女です。その女はそれはもう超絶美人で、下手な芸能人がかすむぐらいの美貌でした。ただ、性格はほんとクソ中のクソで、「私のお願いはみんなが聞いてくれて当たり前」というタイプの人間でした。今でも僕の「死んだら宴会をやってもいい奴リスト」に入ってます。あれと比べたらキリコなんてそれこそ「かわいい」もんだなあ。

 

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PS2015

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