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ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

第32回「『インターステラー』を観た』

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原題 Interstellar

監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーランクリストファー・ノーラン
出演:マシュー・マコノヒーアン・ハサウェイジェシカ・チャステインマイケル・ケインジョン・リスゴー、ケイシー・アフレック ほか

近未来の地球。環境は加速度的に悪化し、植物の激減と食糧難で人類滅亡の時は確実なものとして迫っていた。そこで人類は、居住可能な新たな惑星を求めて宇宙の彼方に調査隊を送り込むことに。この過酷なミッションに選ばれたのは、元テストパイロットのクーパーや生物学者のアメリアらわずかなクルーのみ。しかしシングルファーザーのクーパーには、15歳の息子トムとまだ幼い娘マーフィーがいた。このミッションに参加すれば、もはや再会は叶わないだろう。それでも、泣きじゃくるマーフィーに“必ず帰ってくる”と約束するクーパーだったが…。(allcinemaより)

109シネマズ川崎のIMAXシアターにて鑑賞。

 

 元々はこの企画、スピルバーグが監督する予定だったそうです。脚本はジョナサン・ノーランクリストファー・ノーランの弟です)が書いていて、スピルバーグが監督しないことになった時に彼は兄を推薦したんだとか。兄弟で組むのはこれで5度目になります。

 で、映画そのものですが、簡潔に言いましょう。よくわからん部分もあったけど、なんか感動した。

 元々理論物理学者のキップ・ソーンが企画にかんでいることから、この話は相対性理論とか(「とか」って表現するあたりいかに筆者がこのへんに疎いかがわかる)をある程度理解していないと鑑賞中にいくつもの「?」が浮かんでしまいます。

 といっても大筋はかろうじてわかるので、相対性理論とかを理解している人は「なるほど、そういうことか」と納得しながら、逆に、筆者のように手塚治虫相対性理論の漫画を小学生時代に何度読んでもわからなかったような人は

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というような態度で鑑賞に望めばいいかと。

 ネタバレになるのであまり細かいことは書けませんが、『2001年宇宙の旅』を想起させるシーンが結構あります。実際ノーランは意識していたようです。ただ、ここで思うのは、あの時代に『2001年宇宙の旅』がいかにすごいことをやっていたかということです。『インターステラー』は観たけど『2001年』は未見という方には、充分に睡眠を取った上カフェインを摂取してできるだけ大きな画面で鑑賞することをおすすめします。

 さて、本作はノーラン作品で言うと『インセプション』に近く、ダークナイト三部作とはかなり毛色が違うので、「ばっとまんはすきだけどいんせぷしょんとかよくわかんね」みたいな人は観ても何が何やら、ということになると思います。ちなみに『インセプション』を彷彿とさせるショットがあります。ぐるーんてなってるやつ。

 ノーラン組の撮影監督が『トランセンデンス』の監督を務めていた関係で撮影はホイテ・ヴァン・ホイテマが担当しています。この人は『ぼくのエリ 200才の少女』とか『裏切りのサーカス』でトーマス・アルフレッドソン監督と組んでた人です。今年公開された映画でいうとスパイク・ジョーンズの『her/世界でひとつの彼女』での仕事が印象的でしたね。

 ただ、『ぼくのエリ』や『her』で感じられた独特の質感は本作では少し抑えられている気がしました。IMAXを使用していることが関係しているのか、ノーランの目指す画作りとの関係なのかはよくわかりませんが。次作以降も組むのでしょうか。筆者は、なんとなく組まない気がします。外れても煽らないでください。ノーランはロジャー・ディーキンス(『スカイフォール』『ノーカントリー』等)とかの方が合ってる気がしますね。

 音楽はいつものノーラン組のハンス・ジマーですが、今回は「いかにもハンス・ジマー」な音楽を敢えて避けている気がしました。予告か何かで流れていた音楽はまさにジマーくせえ音楽だったんですけど。パイプオルガンぽい音色でシンプルかつ繊細なメロディーをかなでるテーマ曲、せつなくて凄く良いです。

 役者では、やはりマシュー・マコノヒーでしょうか。主役になくてはならない説得力のようなものをびんびんに感じます。「お父さん頑張って!」と手に汗握ってしまいます。彼が涙するシーンはこちらももらい泣きしそうになります。マシュー兄貴になら抱かれてもいい。でもあんまり痛くしないでほしい。

 ジェシカ・チャステインも安定してましたね。この人見た目はちょっとマリリン・マンソンに似てるような気もするんですが、彼女が出てるとその作品を信頼できる気がするんです。ある程度年配の俳優ならともかく、まだ若いのにそんな力を持っている彼女はやっぱり凄いです。

 あと個人的にびっくりしたのは、ある有名俳優が出演していたことでした。メインキャストにはクレジットされていなかったので、まさに寝耳に水というか。でも好きな俳優なので、映画館で一人ニヤニヤしてしまいました。ウィキとか見ずに映画館に行くことをおすすめします。ちょっと贅沢なキャスティングです。

 そういえばノーラン組の常連であるマイケル・ケインが本作で引退という話が出ているのですが、本当なんでしょうか。だとしたら凄く残念です。まだまだ元気そうだし、なんだかんだでまた出演しそうですけど。ていうかノーランは今後も彼を必要としそう。

 そうだ、大事なこと忘れてた。

 この作品にはロボットが出てくるんですけど、こいつらが凄くいい味出してます。特に片方のやつは基本的に人間に対して偉そうというかむしろ上から目線なんだけど、命令されれば素直に従う。いわばツンデレロボでしょうか。マシュー兄貴とこのロボットたちのやり取りが最高。ロボットに対して不信感を持っていたマシュー兄貴と彼らが打ち解けていく様は『エイリアン2』のリプリーとビショップを思わせます。

 これもネタバレになるんで詳しく書かないけど、いざという時の対応が凄く胸熱なんですね。泣けます。『月に囚われた男』(これも傑作SFです。必見!)のガーティ(声:ケヴィン・スペイシー)といい、近未来SFでのロボット像というのが少し変わってきてる気がします。

 てなわけで、本作は小難しい部分を

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(2回目)

とうっちゃっても、充分に観るべき要素がある作品だと思います。理解できないところが気になるのなら、これをきっかけに相対性理論がどうとかワームホールがどうたらこうたらとかオナホールを使用して宇宙を感じるとかしてみるのも良いかもしれません。

 あと、『ゼロ・グラビティ』や『2001年』同様、観るならできるだけスクリーンがでかく音響の良い映画館で観ること! IMAXもいいですがTOHOのTCXもいいかもしれません。それから上映時間が長いので事前になるべく水分を出しきっておくか、トイレに行きやすいよう通路そばの座席を確保しておくことをおすすめします。

 

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