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ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

第18回「結婚式について」

 友人から結婚式に誘われた。沖縄で挙式するというのだが、飛行機に乗るような金も度胸もないので断った。

 すると、その後東京で行う結婚パーティー(日と場所を変える二次会のようなもの)には来てくれるよな? と来た。

 即答で行かないと答えた。しかしこれについては食い下がってきた。金は取らないから参加してくれと言う。金を取られずメシが食えるならアリかもしれない。パーティーなので香典祝儀も包まないで済む。

 で、友人はそのパーティーの席でひとつサプライズをやりたいと言う。出たよ、と筆者は思った。

 こいつ(とその嫁)はサプライズが大好きなのである。いっそ嫁の目の前で割腹自殺でもすれば本当にサプライズだと思うのだが。

 で、そのサプライズの内容だが、嫁に向けて作ったオリジナル曲をバンドで演奏したいと言う。なので、そのバンドに加わってくれないかということだった。

 俺にとってその発案がサプライズだ。いったいこいつは何人びっくりさせれば気が済むんだろう。

 多分嫁は普通に感動すると思う。だってサプライズが好きだから。もしかしたら、他の客たちもそれなりに感動するかもしれない。そんな中ひとりだけ「なんだかきっついなあ」と思う筆者は性格が悪いに違いない。

 というわけで、適当に理由を作り、プライズが終わった頃に会場入りすることにした。だってきついんだもん。サプライズとか、もう当人だけでやったらええやん。なんでそれをみんなの前でやるのよ。

 さて、どのぐらいの人数が来るのかはわからないが、新郎新婦と関わりのある人たちの中には、決して筆者と相容れないような人種も結構いるはずだ。

 これまでその人たちと会って感じたのは、むせ返るようなリア充である。着ている服、髪型、話し方、全てから漂う「お前のような奴(筆者)と俺(私)は本来会話すら許されないぐらい身分が違うんだぜ?」というあの雰囲気。

 寒いサプライズも終了した頃会場に着き、日頃ありつけないような食い物にバキュームカーのごとく喰らいつくのも一段落してキョロ充と化している俺。

 新郎新婦に「こちら○○くん、○○ちゃん」とリア充友どもを紹介される度に“クソ、リア充が。死ねよ。高そうなジャケット着やがって”“クソ、リア充が。胸元ばっくり開いた服着やがって。もっと屈めよ”などと心中で毒づきながら上辺では「どうもー」なんてアホ面で挨拶する俺。

 会場のあちこちで、「いいなあ、私も結婚したくなっちゃったぁ」などとのたまう女と、そんなメスをつかまえてすきあらば即尺でもさせてやろうと待ち構えている全身海綿体のオスどもの狂宴。

 ならば俺も、と思うのだが少し話などして女性と仲良くなっても「でも俺の年収を聞いたら引くだろうなあ」という想像が頭を離れず、それなら最初から「あの、僕の年収をまず教えますから、それでもと言うならお話しましょう」というデモンストレーションを繰り返している今日このごろだ。

 もう負なことしか考えられない。

 リア充どもと話す機会があったら、「そうなんだ。でも僕年収低いし四年制大学行けないぐらいのちょい貧乏だったからそういうことはわからないなあ」とか「なるほど。僕は貧乏だからその発想はなかったわ」とか「おっと、僕に話しかけない方がいいですよ。貧乏とコミュ障がうつります」とか「ハハハ、このジャケットですか? あなたのやつの1/10ぐらいの値段ですよ」とか「おいしいですねこのカルパッチョ。最近梅干しと納豆とキムチと味噌汁しかおかずがないんで人糞以外はなんでもうまく思えますよ」とか「お前らみたいに生まれた時から恵まれてる奴らが不幸になればどんな食い物だって美味く感じるよ」とか「この会場でボールベアリングが仕掛けられた爆弾が炸裂してみんな血まみれになって死ねば本当のサプライズですね」とかそういうことを言いたくても言えないまま時は流れて浮かんでは消えてゆくありふれた言葉だけってなことになりそうだ。みんな死ね!