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ぼくは性格が悪い

バカのくせに映画の感想とか書くブログ

第3回「おっさんが少女漫画読んでみた 『アオハライド』編」


第2回「おっさんが少女漫画読んでみた イントロ編」 - 住所固定有職、でも低収入

のつづき。

アオハライド 1 (マーガレットコミックス)

アオハライド 1 (マーガレットコミックス)

 

 筆者が買ってみた少女漫画、『アオハライド』。書店で買うのは恥ずかしいのでAmazonで購入。

 なんでこの『アオハライド』を読んだのかというと、これ、実写映画化することが決まっていて、映画サイトを回ってた時に存在を知って、なんか少し気になったからウィキってみたわけです。

 そしたら主人公が想いを寄せたり返したりめんどくさいやり取りをする相手役の馬渕洸という男子のスペックが身長176センチメートル、体重58キログラムとあって、これが筆者と全く同じ数値。ただし顔は(ry

 で、なんだか気になったのでとりあえずコミックをポチり、


アオハライド 話数限定 第1話|無料動画 GyaO!|アニメ


上記の通り第1話が配信されていたので見てみたわけです。身長・体重がヒーローと全く同じ、ただし顔は(ryという事以外にも、一回直球恋愛ものの脚本でも書いてみようかと思っていたとこなので参考になるかと思ったのも理由。

 そしたらのっけから割りとベタなシチュエーションなので面食らいました。主人公・吉岡双葉が雨の中を走って神社で雨宿りしてたら、気になってた男の子・田中洸も雨宿りしてた。みたいなー。

(以降、アニメ版第1話のネタバレがあるのでこれから1話を見てみる!という人はGyaoでどうぞ。その後このブログに帰ってこなくてもいいけど、帰ってこいよ)

 で、お互いを意識する二人。洸が言います。

「キュウリ…食ってきたよね」
「急に…降ってきたよね」

 雨に濡れた双葉に、洸はタオルのようなものを差し出す。するとそれは体育着。未使用かと思いきや一度着たとほざく洸。

双葉「えーっ、一回着たんじゃん!!!」
洸「アッハハハハハ」
双葉「…いいもん。使っちゃおーっと(クンカクンカ)」

 おっととっと夏だぜ!? いくらイケメンでも一度着た体育着なんか絶対汗臭いはず。さてはこの女匂いフェチか。

 で、この時は苗字が「田中」である洸が、中1の時はちっちゃくて声が低くなくて可愛かったとかそういう説明が、少女漫画特有の多用されるモノローグによってなされる。

 体育着を返す時に「夏祭り…行くの?」と洸に訊かれる双葉。いくつか読んで思ったけど、「夏祭り」というイベントは少女漫画において鉄板のようです。

「…七時。三角公園の、時計のとこ。その後甲賀流食うべ」(一部筆者が台詞改変)と、なぜか顔を手で隠しながら言う洸。何してんだこいつて思ったんだけど、どうもデートに誘うのが恥ずかしくて照れている…のか? 直後、モブキャラぽい男子生徒に「田中とお前ってどうなん?」と訊かれて「男子マジ超ウゼェ」と激おこの双葉。と、そこにタイミング悪く洸が通りかかる。

 少女漫画ってこういう「偶然」が凄く多い気がする。街でたまたま会う、みたいなのが凄く多くて、脚本書く時に「うーん偶然多すぎるなー、なんか納得のいく流れを…」とたまに悩む筆者としては、偶然最高や!最初から伏線なんか要らんかったんや!と叫びたくなったり。

 で、洸は何も言わず去っていき、結局双葉は三角公園の時計のとこでたこ焼きを…ではなくぼっちで待つことに。その後、夏休みの間に洸が引っ越してしまったことが発覚。また雨が降って神社で雨宿りする(傘勘無さ過ぎ)も、勿論洸はいなくて泣く双葉。

 3年後、高校生になった双葉はがさつキャラを演じて適当な友達を2人ほど作り、孤立しないように学校生活を送っている。なぜなら中学の時モテていた双葉は女子たちにハブられたトラウマがあるので、高校ではできるだけ女子力を下げようとしているから。

 ここは結構新鮮だった。少年・男性向け漫画には、こういう「モテて同性にハブられる」みたいな描写ってあまり無い気がするので。でも『となりの怪物くん』のゴルベーザあさ子もモテることを理由にハブられてたし、これは少女漫画には必須の要素なのかもしれない。

 男の場合、現実では、モテてる本人がよっぽど鼻にかけてない限り「お前モテんなー腹立つわー」とワンパン腹に入れられるぐらいで済むもんだと筆者は実体験から思っている。いや、俺がモテてたんじゃないんだけどね。友達がモテてたんだけど。

 モテるだけでハブられるって、やっぱ女こえーなとか思って読んでると、エピソードとエピソードの間に箸休め的な作者の文章があって、男性同士が「あいつちょっと顔がいいから仕事うまくいってるだけじゃん。それでいいなら俺整形しようかなー」と話してるのを聞いて「女だけが嫉妬深いってわけじゃないんですよ」みたいに書いてたんだけど。

 これ、なんか引っかかるんだよなー。なんか、嫉妬の種類?が違うように思えて。うまく表現できないけど。勿論男だってねちっこいのは筆者も充分に知っているし、筆者もねちっこいし、筆者の友達もみんなねちっこいし、もうみんな死ね!とか思うけど。

 で、そんな双葉はある日購買部でパンを買った帰りに、見覚えのある男子と接触。二人がぶつかって双葉が落としたパンを男子がキャッチし、

「色気のねーパン(ツ)」

とボソリ。

 じゃあ色気のあるパンてどんなパンやねんと。ウインナーパンとかか?

 勿論この男子が洸なわけで、学校の帰り道に例の神社で遭遇することに。田中くん?と尋ねると「俺馬渕だけど」と返される。人違いでしたーと帰ろうとすると、

「キュウリ…食ってきたよね」
「急に…降ってきたよね」

と、スペシウム光線のように繰り出される必殺台詞。さらに

「再会のハグでもしとく? 来いよ

こんな男いねえよ。

 少年漫画に出てくる女の子を見て「こんな女いねーよ、ケッ、クソが。あー今日も便秘便秘」みたいに毒づく女性がいるけど、結局どっちもどっちだったってことですね。男性も女性も、お互いに相手に対して夢想している像があると。なるほどよくわかった。お前とお前は帰ってよし。

 何があったのかはわからないが、中1の時とは明らかにキャラが変わっている洸。上記発言の他にもいきなり双葉を「お前」呼ばわりしたり、いつの間にかオラオラキャラになっている様子。あげくの果てに「お前のこと好きだったけど、今は好きじゃない」とかほざいて。

 本物の男子高校生はもっと単純です。しかしこれは少女漫画なので、DKの引かぬ媚びぬ省みぬ性欲などを描くわけにもいかない。少女漫画の中の男の子はあくまで理想。まあ、一応男キャラがクールな理由付けとして家族絡みの問題を抱えていたりする、というこれもまた少女漫画の王道パターンなのだけど。

 洸は双葉と同じ高校の特進クラスにいたのだが、今まで気づかなかったと。一学期も二学期も。特進クラスって、そんなに普通クラスと隔離されてるもんなんだろうか。出会いそうなもんだけどなあ。10kmぐらい離れてんのかな。…それ、同じ高校なのか? 街で偶然会うことは多いのになあ。人生って不思議っすね。世の中狭いようで広いっすね。

 この後購買部で金の受け渡しについて店員のババアに難癖付けられたとこを洸が助けたり(てか最初に金受け取ったババアすぐ近くにいるじゃねーか、思わずMacの画面に向かって「そこにおったんかい!」て一人ツッコミしてしまったわ)、中学の時の双葉同様「可愛いからハブられてる」槙田悠里との間に友情が芽生えたり、洸の兄であり教師でもある田中先生とか、彼を好きなクール・ビューティーぽい子がいて、そのケツをおっかけるちょっとチャラい感じの男がいたり、役者が揃ったなってとこで、二年次のクラス替え。

 洸が特進クラスから転落して、こいつらみんな同じクラス。で、青春(アオハル)に乗って(ライドして)いこう!みたいなことになるわけだ。青春って乗り物だったんだ。知らなかったよ。

 トータルの感想としては、『アオハライド』はあまりにも青すぎておっさんにはちとつらい、というのが本音なところ。ご都合主義って「ま、いいか」と思えるものと思えないものがあって、この漫画はちょっと後者寄りです。あくまで個人的には、だけど。

 ちなみに実写版の予告編。


映画『アオハライド』予告編 - YouTube

 う〜〜〜ん…。
 原作とアニメが超良作に見えてくるぐらい厳しいなあこれは…。もともとが「こんな奴いねーよ」「こんなこと言うかよ」「そこでパンチラだろ」みたいな成分でできあがってるから、漫画とかアニメではスルーできても実写になると色々と寒いことになってしまうというか。

 『桐島、部活やめるってよ』では見事に役にハマってた東出昌大がこうも棒読み役者に感じられるとは…。顔が似てないとか実年齢が違いすぎとか以前の問題だと思う。まあ大人の事情かなあ。もっと洸っぽいイケメン俳優は他にいそうだけど。本田翼もなんか違うし。強いて言えば、物語が進むと登場する菊池冬馬役の人はハマってる感じかと。

 主題歌もアニメの方が良かったです。OP曲は途中でポエムみたいなんが入るのがきついしMVも加齢臭漂う穢れたおっさんには厳しいものがあったけど、作品のイメージには合ってるし佳曲だと思います。

 

世界は恋に落ちている(アオハライド盤/期間生産限定盤)

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 で、ED曲はフジファブリックの「ブルー」。

 うん、良曲。作品の世界観とも合ってるし、正直、アニメの展開自体にはなんだかなあと思っても、最後にこの曲が流れると「まあいいか。切ないなあ。おっさんが『切ない』って言ってもいい? ねえいい?」と思えました。MVに出てくる女の子も可愛いし。もうこの子が双葉でいいんじゃないかなあ。

ブルー/WIRED(期間生産限定アニメ盤)

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 アニメの方は「俺たちのアオハライドはこれからだ!ご愛読ありがとうございました」的に結構無理矢理終わらせた感じだったけど、2期はあるのだろうか。

 原作はまだ続いているのだけど、かなり話がめんどくさくなってきます。ていうか洸も双葉も両方めんどくさくて、周りの連中からしたらなんやねんこいつら、またハブったろうかと思われてもしょうがないレベル。でもリアルタイムで高校生とかだったら共感できるのかもしれません。そのめんどくさくて素直になれなくて身勝手なところもまたアオハル、ということなのかも。誰をフォローしてるんだ俺は。